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彼らは、ふりかえり、ほんの今まで自分たち二人の住処の地であった楽園の東あたりをじっと見つめた。
彼らの目からはおのずから涙があふれ落ちた。
しかし、すぐにそれを拭った。
世界が、そうだ、安住の地を求め選ぶべき世界が、今や彼らの眼前に広々と横たわっていた。
そして、摂理が彼らの導き手であった。二人は手に手をとって、漂泊の足どりもおだやかにエデンを通って二人だけの広漠な路を辿っていった。
『失楽園』 ジョン・ミルトン (第十二巻 640-9行)
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