Print On The 光琳

Posted 2012-08-11

実は、私が10年来つかっている和紙が製造元の事情で入手できなくなっています。困ったところで埒があかないので、この機会に違う紙に刷ることを試してみました。思い出したのは、京都の円徳院でみた長谷川等伯の襖絵です。唐紙の地模様を雪に見立てている水墨画です。表具屋さんに相談して取り寄せた地模様入りの唐紙に木版画をプリントしたのが、今回の作品です。等伯は桐の紋を山水風景のぼたん雪に見立てましたが、私は尾形光琳の波模様をタバコの煙に見立てて、光琳の上に私の版画を刷りました。

ディープパープルに『スモーク・オン・ザ・ウォーター』という歌もありますし、水と煙は今も昔もイメージがリンクしているようですが、ロックサウンドと琳派装飾の共鳴には、ハウリングに注意です。