
永井荷風。大正6年から昭和34年まで書きつづけられた日記。この小説家は「既に余命いくばくもなきを知り」と書きつけて、実人生を降りて隠居暮らしのフテ寝を決め込んだが、震災、戦争、銀座、浅草を舞台に、42年間にわたる長編自史・・・・[続きを読む]
西藤博之公式サイト
永井荷風。大正6年から昭和34年まで書きつづけられた日記。この小説家は「既に余命いくばくもなきを知り」と書きつけて、実人生を降りて隠居暮らしのフテ寝を決め込んだが、震災、戦争、銀座、浅草を舞台に、42年間にわたる長編自史・・・・[続きを読む]
ラルフ・ヴィーナー編著(酒田健一=訳)。19世紀の哲学者ショーペンハウアーの「哲学の厳粛さにそぐわない」とされてきたユーモアな面を編んだ本。彼の哲学は、彼の厭世主義を機知で飛び越える。『序文を読んで自分が撥ねつけられてい・・・・[続きを読む]
藤田省三。著者の生前に編まれた著作集の一章。幕末戦乱の中、唯一つ、福沢の塾だけが書を読み文明を議論していたのは何故か、と始まるわずか7ページの考察。この著者が7ページに結晶させた思想を、わたしが要約できる筈はない。わたし・・・・[続きを読む]
制作のネタを開帳します。アトリエ内にちらばっている資料の一部を公開します。 「LET IT B」制作中に聴いている音楽は、主に4枚のAlbumです。 ・LET IT BE ・The Baetles/1962-1966 ・・・・・[続きを読む]
中井久夫。精神科医が日常から世相までを丹念に綴るエッセイ。1990年から12年間、神戸新聞に年4回連載された。この著者の静かな語り口を読むと、精神科の臨床カウンセリングを受けているような安らかな心地に包まれる。「癒し」と・・・・[続きを読む]
『Lennon-McCartney』 より。 I wake up to the sound of music Mother Mary comes to me Speaking words of wisdom Let・・・・[続きを読む]
加藤周一 『芸術の個性と社会の個性』より。 ●みずから絵を描くためには、みずから絵を評価しなければならない。画家が古典を必要とするのは、古典を模倣するためではなく、絵画を定義するためである。彼らは、彼ら自身の時代を無視し・・・・[続きを読む]
次の個展に向けて、只今新作版画を制作中です。まだ詳細は発表できませんが、今は制作で精一杯です。いつも思いますが、新作の制作は初登頂の登山のようです。登ったことがないので、ルートもわからず地図もなく、手がかりもない岩壁を前・・・・[続きを読む]
山本周五郎。作者は昭和初年、千葉県浦安町に数年住んだ。その経験を元に30年後に書かれた、ノン・フィクションに見せかけた精巧なフィクション。この小説には濃厚な経験の気配はあるが、作者は大声で叫ばない。文章の背後、人形芝居の・・・・[続きを読む]