版画実験室

Posted 2013-08-10

版画実験室木版画について、彫りは5年、刷りは10年という言葉がありますが、はじめて版画でお金をいただいてから15年を経た私の現在を記します。銀塩の写真フィルムの現像からヒントを得て、ピンボケまたはブレを木版画で表現しようと実験中です。この実験を私は「ずれ版画」または「にじみ版画」と呼ぶことにします。版木をずらして一つの画像を二重に刷る、刷り上がりの墨が乾く前に水で画像をにじませる。刷る行為をコントロールしない実験です。作為なしにずれてにじむ版画は、何を私に為してくれるのでしょう。