女たちへのいたみうた

Posted 2012-08-25

金子光晴。この詩人の作品に触れたくなったとき、ふと開くことができる高橋源一郎編集のこの文庫本は、ながいあいだ愛読しています。周囲の言動が一つの方向へ向かって沸騰している時代に、この詩人は「むかうむきになっている おっとせい」と、発表するあてもないまま洞窟に小石を投げこむように詩を書きました。私は作品を制作しているときに、よくこの詩を口にします。詩人の当時の心境と同じで「ほかに楽しみもないしね」が私の制作態度ですが、タフでハードなこの詩集はハードボイルドでロックだと私は思います。