イリアス

Posted 2011-01-21

アレッサンドロ・バリッコ(草皆信子=訳)。ホメロス作の古代ギリシア語を、著者が現代イタリア語の朗読劇に改変して、さらに現代日本語に訳した本。著者の前書によると「使っている煉瓦はホメロスのものだが、出来上がった壁は」2006年に出版されたトロイア戦記。わたしのロックな仏像版画で云うと「楽譜は仏典であるが、響くサウンドはロックである」。不変なテーマを謳い、現代語訳に耐えうるのが古典です。ホメロスは戦争を謳う。ブッダはもののあわれを説く。わたしの版画は現代語で書き換えた仏です。